「もりてつや.セレクション お昼のクラシック」は月~木曜日の15:00~15:49に放送中!
もりてつや.さんがその季節、その時期に合うクラシック音楽を選曲。
穏やかな昼下がりに、音楽と一緒にお楽しみください。
「もりてつや.セレクション お昼のクラシック」 11月の曲&もり先生の解説はこちら
奇数週
メンデルスゾーン作曲
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64 第1楽章
ヴァイオリン ナタン・ミルシテイン
ウィーンフィルハーモニー
指揮 クラウディオ・アッバード
ヴァイオリンとオーケストラの共演。3大ヴァイオリン協奏曲といわれる、メンデルスゾーンの作品。作曲家メンデルスゾーンは、モーツアルトと並ぶ天賦の才を持っているといわれていたが、この曲の完成には6年かかったと言われている。本来ヴァイオリン協奏曲は、演奏の技巧を披露するタイプのものが多い中、この曲はメロディの美しさ、抒情性などを重視した音楽づくりが特徴。
サン=サーンス作曲『白鳥』
チェロ 不明
ピアノ 不明
ヴァイオリンは、弦楽器と呼ばれる、木の箱に弦を強く張って弓でこすって音を出す楽器。この楽器の仲間は、ヴィオラ・チェロ・コントラバスがある。もととなる楽器はヴィオラで、その小さく、より高い音を求めてヴァイオリンが誕生。この楽器は、高額な事でも良く知られている。その中で抱きかかえるように演奏するチェロの名曲「白鳥」。人間の男性の声の高さと同じと言われ、聴くものに安心感を与える音色と言われている。
ショパン作曲 エチュード(練習曲集)作品25-12 「木枯らし」
ピアノ マウリーツィオ・ポッリーニ
風も冷たくなってきている。ピアノの詩人と呼ばれるショパンの名作。
ショパンはピアノの技術を習得するための、教育的な「つまらない」と言われる
練習曲を芸術カテゴリーに引き上げた。技術の習得と芸術性を兼ね備えた曲。
ショパン作曲ノクターン(夜想曲)第20番嬰ハ短調 遺作
演奏 クラウディオ・アラウ
夜に想う曲 と書いて『夜想曲(やそうきょく)』
数多く書いた 『ノクターン』 ですが、この曲はショパンの死後発見されたと言われている。映画などにも取り上げられた曲で、なんとも心に染み入る1曲。
『ミルテの花』 作品25より第3曲 モーゼン作詩「クルミの木」
メゾソプラノ マルヤーナ・リポフシェク
ピアノ グラハム・ジョンソン
ショパンの作品に触れた折に作曲家シューマンが「諸君、脱帽したまえ、天才だ」と
評論を発表した事はあまりに有名なエピソード。
シューマンは詩や文学、哲学に造詣が深い作曲家で
生涯270曲の歌曲を作曲し、ピアノパートをただの伴奏の役割から
曲を支配する重要な音楽のパートと位置づけた、音楽史上、重要な作曲家。
最愛の妻クララ・シューマンに結婚直前に贈られた曲。
26曲で構成される ”連作歌曲(れんさくかきょく)”
『ミルテの花』 作品25より モーゼン作詩「クルミの木」。
ドイツ語での歌唱ですので、少し内容をご紹介。
愛らしいクルミの花
それぞれ二つずつになって
くちづけを交わすために華奢な頭を下げるのだ
彼らは、一人の乙女について囁く
乙女も一日中何かに思いふける
彼らは囁く
誰がこんな小さなつぶやきを聞き取れるだろうか
乙女は木の”ざわめき”に耳を澄ませる
憧れと想像の中で微笑みながら
眠りと夢に沈んでいく
『ミルテの花』 作品25より 第7曲 ハイネ作詩 「睡蓮の花」
ハイネ作詩 「睡蓮の花」
おつきさまに恋する蓮の花
夢を見つつ
夜の訪れを待ちわびて
月光が注がれると目覚め
おつきさまを見上げる
香りを放ちながら 愛の痛みに震えるのだ
マーラー作曲 交響曲第5番 第5楽章Rondo finale
ロンドンフィルハーモニー
指揮 クラウス・テンシュテット
歌曲を多く書いた作曲家として有名なグスターヴ・マーラー。
大規模な交響曲も10曲残している。
傑作と言われる『交響曲 第5番』をご紹介。
第4楽章は、映画『ベニスに死す』に挿入され、その憂いと優しさが盛り込まれた官能的な曲としてクラシックファンのみならず、
多くの人々に愛されている。
第5楽章はその続き。
偶数週
ブラームス作曲ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 第1楽章
ヴァイオリン ナタン・ミルシテイン
ウィーンフィルハーモニー 指揮 オイゲン・ヨッフム
ベートーヴェン、メンデルスゾーンとこの曲で三大ヴァイオリン協奏曲と言われている。ブルッフ作曲の名作ヴァイオリン協奏曲を聴いたブラームス。
その曲に惹かれながらも、自分ならもっと素晴らしいものが作れる、と言って作曲に取り組んだとか。
ブラームス作曲『ヴィオラ・ソナタ』第2楽章
ヴィオラ ユーリ・バシュメット
ピアノ ミハイル・ムンチャン
ヴァイオリンは、弦楽器。弦楽器は木の箱に弦を強く張って弓でこすって音を出す楽器。
ヴィオラという楽器はヴァイオリンと同じ形ですが楽器のサイズは少し大きめ。
音域はヴァイオリンより低く、音色はヴァイオリンの華やかな音色に対し、抒情的で深みのある色合い。
ヴァイオリンとの音色の違いをお楽しみください。
ショパン作曲 小犬のワルツ 作品64-1
ピアノ ウラディミール・アシュケナージ
かわいらしいピアノ曲。
ピアノの詩人と呼ばれるショパンの『小犬のワルツ』は
ショパンの恋人、詩人のジョルジュ・サンドが、自身の飼い犬の愛らしい様子を曲にしてほしい、とショパンに頼んだという話もある。
ドニゼッティ作曲 歌劇『愛の妙薬』より 「人知れぬ涙」
テノール フローレス
イタリアオペラのナンバーより。
愛する人が、自分の事を思ってくれない
恋に効く薬を下さい! 少年ネモリーノがインチキ薬屋に懇願する。薬屋はただのワインを渡して、これを飲めば、想い人が自分に振り向いてくれるよ・・・。
この薬を飲んだからきっと彼女は僕の事を・・・
シベリウス作曲 交響詩≪フィンランディア≫作品26
演奏は ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮は ジェイムズ・レヴァイン
北欧の音楽からシベリウスという 作曲家の交響詩(こうきょうし)
『フィンランディア』をご紹介。
19世紀おわりに、もともと劇付随音楽(げきふずいおんがく)として作曲。当時ロシアの圧政に苦しんでいたフィンランドでは愛国独立運動の気運が高まっており、その心意気が詰まった名曲。
曲は 「苦難」のモチーフにより始まり、
テンポの速い部分の「勇気を持つためのファンファーレ」
中間部には朗々と歌い上げる「賛歌」の部分があり、
後に歌詞が付け加えられフィンランド第2の国歌とも言うべき愛唱歌となった。